フロンティア・ベンチャー・コミュニティ(FVC)は、地域での起業/事業展開/就業を考えている方を対象に、現地の生活状況や先進事業の取り組み等を視察するツアーを開催しています。ツアーには現地の課題解決に事業で挑んでいる現地起業家の方々、首都圏のFVC賛同人の方々等をお招きしており、ツアーを通じて、ご自身の創業アイデアの発見・発掘やアイデアの深化を目指して頂きます。

さて、先月9/29-9/30の二日間には、南相馬市で現地ツアー&事業計画プランニングを開催いたしました。Next Commons Lab 南相馬とも連携し、現在募集中のプロジェクトを絡めた内容で、福島県内の起業/事業展開/就業への意向が高い方々にご参加頂きました。ここではそのツアーの一端を報告いたします。

 

1日目

小高区まちあるき

一日目は、福島駅からの参加者は、バス内で福島県庁ご担当者から福島沿岸部の震災後から現在に至るまでの説明を受け、南相馬市小高区まで移動。株式会社小高ワーカーズベースが運営する東町エンガワ商店のお昼のあとは、小高区まちあるきへ繰り出しました!アテンドは小高ワーカーズベース代表の和田さんです。

「小高区に魅力ある仕事をつくりたかった」と和田さんが語る『HARIOランプファクトリー小高』では、ちょうど新しく入られた方が研修をされていました。お子さんがいらっしゃる女性も多く働いており、働き方の工夫についてもお話がありました。ガラスがまたたくまにアクセサリーへと変化していく様子に、参加者も興味津々。

続いて、小高に帰ってきたひとを迎え入れる場所をつくりたい!と立ち上がった『小高を応援する会3B+1』が運営する『おだかぷらっとほーむ』へ。代表の廣畑裕子さんは「いま、小高区に住んでいるのは小高を選んだ3000人です。みんなここに住みたくて住んでいるから、気持ちのいい人しかいません」と力強く語り、まさにフロンティアスピリットを体現していらっしゃいました。

あいにくの雨で最後は駆け足となりましたが、商工会で運営している『ひまわりかふぇ』や、建設中の『パイオニアヴィレッジ』を回り、双葉屋旅館へ戻りました。

地域の方との懇談

続いて、双葉屋旅館女将小林さん、小高区職員村井さん、小高ワーカーズベース和田さんが参加者とグループで語り合います。帰還者の割合や実際の生活、起業したいと言う人のことをどう思うか、など、少人数ならではの濃密な懇談となりました。

Iターン/Uターン者との懇談

地元の方とお話をした後は、より自分たちの立場に近いIターン/Uターン者3名との懇談です。

南相馬市と小高ワーカーズベースが地域おこし協力隊の制度を活用し立ち上げたプロジェクト、Next Commons Lab 南相馬。南相馬を舞台に新しいプラットフォームを整備し、起業サポートとそのコミュニティを通して、町の未来と次の社会のかたちを創造することを目的にしています。現在10名の起業家を募集しており、そのコーディネーターとして南相馬市に入っている方々へ、参加者からは次々と質問が投げかけられていました。8月のミートアップ@東京でも話題になっていた、生活コストの実際や、ここでこの人たちと働きたいと思える人との出会いなど、ここでしか聞けない話で盛り上がりました。

NCLプロジェクトの説明

続いて、現在NCL南相馬で募集しているプロジェクトについて、興味のあるテーマごとに分かれて説明を聞き、もし自分がやるとしたら?とプランニングする時間。

プロジェクトオーナーであるあすびと福島半谷さんや、各プランのコーディネーターがプロジェクトの詳細を説明し、参加者は自分のやりたいことといかに重ねられるか、2日目の事業計画ブラッシュアップに向け、検討を重ねます。

たっぷりインプットをした後は、交流会を開始!南相馬市副市長も激励に駆け付け、双葉屋旅館さんの夕食に舌鼓を打ちながら、現地起業家、同行人、参加者同士での交流を深めました。

英気を養い、初日は終わりと思いきや…最後の車座対話で、再度参加者の想いを掘り下げます。二日目の事業アイデアを具体化するグループワークに備え、想いを言語化していきます。このあと、本当の懇親会を行い、長い一日が終わるのでした。

2日目

あすびと福島での事業計画ブラッシュアップ

2日目は半谷さんによるあすびと福島/南相馬ソーラーアグリパークの事業説明からスタートしました。続いて、事業立案のポイントについて、同行人の一般社団法人シェアリングエコノミー協会事務局長の佐別当さんより、プレゼンテーションをいただきました。ご自身の経験や心がけていることについて、やわらかくも明快にお話しいただき、一歩踏み出そうとしている参加者の背中を押していただきました。

事業計画ブラッシュアップ・発表

今回のツアーのメインパートともいえる、事業計画ブラッシュアップへと移ります。

プランの講評として、参加者のFVC賛同人でありFVC事務局であるRCF代表理事の藤沢烈からは「地域との連携は重要。実際にどんな方が住んでいて、地域の方々と一緒に何かをやるときに、何に気を付けるべきなのか、地元の人の話をぜひ聞いてほしい。」とのコメント。実際に何から始めればいいか、チームごとに話し合います。

そして、いよいよ事業案の発表。現地の事業視察や課題整理、プロジェクト説明とブラッシュアップを経て、企業と行政をつなぎソーシャルビジネスを創り出す事業、アートスペース&ビールのまちづくり事業、癒しをコンセプトとした星をみる観光事業など、具体的かつそれぞれの想いがこもったプランが出来上がりました。和田さん、半谷さんからも「是非、実現したい、協力したい」と言って頂ける事業アイデアが発表されました。

最後に半谷さんから次のようなメッセージが。「佐別当さん、半谷さん、和田さん、そして私自身、午後には副市長にもいろいろとアドバイスをいただいた。この熱いメッセージをこの方々から引きだしたのは外ならぬ皆さん自身。ぜひ、「自分のやりたいこと」から始めていきましょう。

こうして二日間の行程が無事終了し、解散となりました。アンケートでは、現地の方、UIターンの方のお話を実際に聞く機会、そして自身の事業アイディアやそこへ本気でコミットできるかの可能性を探る機会として評価頂きました。