イベント開催レポート

2017.09.14

第1回東京ミートアップ開催レポート! 2017.07.24

フロンティア・ベンチャー・コミュニティ(FVC)は、地域での起業を考えている方を対象に、ミートアップを開催しています。ミートアップでは福島の現状や課題に関する報告、福島で社会的な事業を行う起業家のお話をお聞きいただけるほか、起業家や起業に関心ある方々・支援したい方々がつながれる交流会にもご参加いただけます。

来週、9/19(火)に実施するミートアップには「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました」で有名なユーグレナの出雲充社長も登壇します!出雲社長には起業・地域事業の成功要因をご講演いただく予定ですので、興味関心がある方は是非こちらで詳細をご確認ください。直接お申し込みされる方はこちらへ!

本ページでは、前回東京で行われた7/24(月)第1回ミートアップの様子を紹介いたします。このミートアップでは名だたる社会起業家の方々がご登壇され、約100名を超える方々にご参加頂きました!9/19(火)のミートアップへのご参加を迷っている方は、まず本ページにてミートアップ当日の雰囲気を感じ取っていただくことをおすすめいたします。

当日の様子

開会挨拶・FVC紹介

はじめに登壇したのは、FVC賛同人・RCF代表理事の藤沢烈。藤沢からは、フロンティア・ベンチャー・コミュニティがどういった活動・運営をするコミュニティなのか、基本情報についての紹介がありました。起業に至るまで、ミートアップ・現地ツアーというオフラインのイベントに参加する機会や、HPやFacebookコミュニティページを通じてオンラインからの情報提供を得られるばかりでなく、クラウドファンディング大手CAMPFIRE社や行政機関から創業支援を受けられるコミュニティであることを説明しました。

起業家・社会的事業家によるパネルトーク

そして、5人の社会的事業家が登壇し、「なぜいま12市町村が社会起業家にとって魅力的な地域なのか」というテーマでのパネルトークがスタート。事前アンケートでは、「登壇者の話に興味がある」「登壇者のSNSでの投稿でこのイベントを知った」という回答が多く見られ、当日参加者の関心の高さがうかがえます。

まず口火を切ったのは、フローレンス代表理事の駒崎弘樹さん。パートナーが福島県須賀川出身で福島は第2の実家だという駒崎さんは、地域への熱い思いを口にしました。「当時は、放射線の影響で子どもたちが外で遊べないことが懸念でした。外で遊べなければ屋内で遊べる場をつくろうということで、現在は『みなみそうまラーニングセンター』になっている、『ふくしまインドアパーク』を造りました。多くの人に喜ばれ、ピアカウンセリングにも繋がりました。」「福島沿岸部は課題が明確な地域なので事業が創りやすいです。事業は何かの社会課題を解決して喜ばれるものであり、課題先進地域で事業を行うことには社会的な意義があります。」

駒崎さんから言及があった「みなみそうまラーニングセンター」を運営する特定非営利活動法人トイボックスの代表理事白井智子さんが続きます。「こういう時にNPOが動かねば嘘だろうと考え、震災後すぐ現地に入りました。私の団体が不登校児童の対応をしていることを聞いた南相馬市から、『すぐ来てくれ』と電話で呼ばれました。不登校の子には発達障がいも多く、そうした状況も南相馬市は把握していましたが、これまでの支援者が被災・避難でいなくなっていたのです。ソフトバンクの支援やハタチ基金などを通じて年間5000万円を集めることができ、『みなみそうまラーニングセンター』を作ることになります。」「何も無くなってしまい、地域の方々が傷ついている中、呆然とする中で『原町にこにこ保育園』を開始します。保育士を務める人はいないと言われていましたが、募集開始後は多くの応募が入りました。それまで保育は大変な職場と思われていましたが、ホワイトな労働環境をつくったことで大きな反応が集まったのです。今までできないと思われていた事業が発掘できる『第二創業期』が地方に来ていると感じます。」駒崎さん・白井さんという、南相馬で実際に事業を起こされた社会起業家のお二人のお話に、会場の皆さんも耳を傾けます。

Airbnb Japan 公共政策担当部長を務める山本美香さんもトークに参加。「避難者無償宿泊提供プログラム」を通じて、民泊ホストがハリケーンの被害者に無償で宿泊地を提供できるような仕組みを整える等、Airbnb社は社会的事業にも大変関心が高い企業です。「災害があったときに無償で家を貸したい人、借りたい人をマッチングさせることができます。民泊ホストが被災者にベッドを貸すこともあります。」山本さんは、福島・東北での観光事業のポテンシャルについても語ります。「私たちの統計上、インバウンドの観光客が首都圏以外にも流れていることを把握しています。旅行業界では『モノからコトへ、マスからユニークへ』というトレンドがあると言われる昨今ですが、東北観光はこうした潮流に親和性があると思っています。」

FVCの創業支援メニューを提供して下さっている、株式会社CAMPFIRE代表取締役社長の家入一真さんも登壇。クラウドファンディング事業と地方創生の関係や、起業支援について語ります。「GoodMorningという、地域の小さな魅力を発掘していくプロジェクトをやっています。自分自身も福島で何ができるかを問い直しています。」「また、個人的に大学生発のスタートアップへエンジェル投資をしており、何人かはすでに羽ばたいています。そうした学生たちが集まるリバ邸というゲストハウスを全国でやっています。一人では何もできないが、数人集まれば何かできないかもしれない。未来の起業家を後押しするための試みです。」「この国で起業するには多くの課題がありますが、福島でそうした課題に立ち向かう姿は、日本の未来のロールモデルの一つになりえると考えています。」

そして、最後にあすびと福島の半谷栄寿さんがマイクを握ります。あすびと福島は、農業経営者の育成のため、大型のトマト菜園、高校生・大学生の人材育成等を手掛けており、福島で社会的事業を興す人材の輩出に力を注いでいます。半谷さんは、参加者に福島における起業が、個人の人生にとっても大きな可能性を持っていると語りました。「岩手・宮城も大変な状況ですが、U・Iターンが進んでいます。一方、福島は原発事故のこともあり時間が止まっています。U・Iターンにも中々踏ん切りがつかないとよく聞きます。しかし時が止まった分、6年前にできなかったことが今できる、という捉え方もできます。小高・浪江は時間を進め出しました。ゼロからスタートできる地域で事業を始めることは皆さんの人生にとっても価値があると思います。」

モデレーター藤沢と登壇者の間にはこんなやり取りも。
藤沢)「福島で事業を始めるうえでどんなご苦労がありましたか。」
駒崎)「事業そのものの苦労というよりは、南相馬で泊まるところがないことでした。そう考えると、南相馬で民宿をやるだけで人の役に立てるかもしれません。」
藤沢)「南相馬ではちょっとしたことでも社会事業になるということですね。」
白井)「いまは作業員でいっぱいなので、ご飯屋を作っても社会起業になりますね。希望の道と呼ばれた高速道路や仙台・南相馬間の電車が通じたことで、新しく人の流れができたり、お店が開かれていき、ちょっとずつ変わってきました。インフラの復旧一つで、人の心が動くと実感しました。」
藤沢)「年々変化していると感じますね。今後もどんどん変わっていくと思いますが、こうした地域の変化を把握するためにも、現地で実際に事業をやっている人に繋がることが非常に大事になります。」
白井)「南相馬は人ととても繋がりやすい場でした。飲み屋で半谷さんに突然お会いしたり(笑)、会いたい人とちゃんと会える土地だと感じています。」

会場との質疑応答も、登壇者の方々の間で活発に交わされます。地域課題について掘り下げる質問もあれば、かなりパーソナルな事情に寄り添った質問もあり、その色合いは様々です。

参加者)「今後、浪江町はどんな町になっていくとよいと思いますか?ビジョンをお聞きしたいです。」
半谷)「自治体や誰か一人が描くものがビジョンではなく、一人ひとりの小さな実行が積み重なったものが、総合されてビジョンになっていくと思っています。ここ1,2年行政・民間ともにその点に気づき始めました。一人ひとりの実行が大きなビジョンにつながっていくという意味でも、私はこの地域での起業に自分の人生をかける価値があると思っています。」

参加者)「今自分は会社を辞めて、起業か転職か迷っています。周りの起業家は稼いでおらず、起業よりも週末フリーランスの方が良いのかな、と思うこともあります。どうしたらよいでしょうか。」
家入)「起業して、決死の想いで後先考えず戦うのが素晴らしいと言われたりしますが、それは思考の放棄だと思います。起業だけに可能性を限らなくてもよく、福島や社会など自分が課題に感じることに対して、何ができるかを考え、今できることから始めめればいいのではないでしょうか。」

現地ツアー説明・先輩起業家紹介・創業サポート制度紹介

現地ツアーの行程やねらいについて半谷さんが解説。その後、同行人のグロービズ山中礼二さん、白井智子さんからもコメントを頂戴します。お二人とも8/26(土)-27(日)のツアーに足をお運びいただき、白井さんからは現地事業の説明を、山中さんからは起業アイデアに対するアドバイスをいただきました。ツアーの様子はこちらから。

そして、先輩起業家・平田雅之さんの事業紹介のコーナーも開かれました。平田さんは3月に実施した南相馬ツアーに参加され、それをきっかけに福島でドローンを活用した事業企画の検討を始めました。ミートアップでは平田さんが取り組み始めている「被災地全域保存プロジェクト」について説明いただきました。被災家屋の解体が進んで街並みが変わりゆく前に、その風景をドローンを使って撮影・保存するという事業です。平田さんはCAMPFIRE社を通じて資金調達を開始するご予定です。このように、FVCを通じて実際に現地での起業に至る方もいらっしゃいます。9月のミートアップでも、交流会の場等で先輩起業家からお話を聞いてみてはいかがでしょうか。

交流会

一通りのプログラムが終了し、いよいよ交流会の時間になりました。半谷さんの乾杯のご挨拶から始まった交流会では、参加者の皆様が現地起業家・FVC賛同人・先輩起業家の方々と積極的にお話していらっしゃいました。また、参加者同士での交流も活発に行われました。大人数が参加するミートアップは、起業を志す方々や地域課題に関心のある方々とネットワークを形成できる絶好の機会です。

ここまでお読みいただき、いかがでしたか?起業はまだちょっと……という方も、ミートアップに参加いただければ起業家や社会的事業を手掛ける方々の知見に触れることができますし、そうした方々とのネットワーキングも可能です。9/19(火)には東京で第2回ミートアップが開催されます。まずは一度足を運んでみてください!

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